本文おたより 第45号 令和元年10月1日
深著(じんじゃく)於(お)五(ご)欲(よく) 如犛(にょみょう)牛(ご)愛(あい)尾(み) 方便品第2
深く五欲に執着すること 牛が我がしっぽを愛するがごとし
どんなに愛しくても、牛は自分のしっぽを掴むことはできない。自分のモノなのに・・人がどんなに目や口や耳など心身を通じて味わうモノにこだわり大事にしても、自分のモノになるものは無いって言うことでしょうか。
五欲とは仏教で
① 色(しき)・声(しよう)・香(こう)・味(み)・触(そく)の五境に対する愛。
② 財欲・色欲・飲食欲・名誉欲・睡眠欲の五つの欲望。
であると分類されます。
「財欲・色欲・飲食欲・名誉欲・睡眠欲なんか自分には無いよ」なんて、仙人みたいに言える人は、いるのでしょうか?
身を焦がすほどに、見境無く、あれもこれも欲しい。他人がもっているモノはみんな欲しい。まだまだ欲しい!独り占めした~い!どれもちょっとはある、のが人間で、問題は欲望の大きさですね。
ここにはありませんが、生命欲はどうでしょう?いのちがあると思うから、これらの欲も湧いてくるとも言えます。当たり前のように息をし、今日も当たり前のようにある生命だと思うと、ありがたくありませんね。まず自分の命に気づいて、分け合えるものは分け合うという心を大事に、日々の生活を過ごしましょう。
それが妙法蓮華経を生きるということなのです。